子宮内膜の基本構造である上皮細胞と間質細胞の両成分が観察される。
月経周期に伴う出血が病巣に起った場合には、腺腔内出血、周囲間質の出血、血性色素(ヘモジデリン)沈着、色素貧食マクロファージの出現などの所見が見られる。
上皮細胞が欠乏・欠如する場合、間質細胞が欠乏・欠如する場合、さらに両成分がほとんど認められない場合があり、古い病巣やチョコレート嚢胞などに多い。
子宮内膜症と同様であるが、子宮内膜組織が正常筋層内に孤立性・散在性に認められる。
子宮腺筋症で見られる異所性内膜組織は、卵巣周期による内分泌学的変化を受けることが少なく、子宮内膜症で見られる出血やへモジデリン沈着の所見はないことが多い。
しかし、正所の子宮内膜と同様に月経周期による出血を繰り返し、adenomyotic cystと呼ばれる血液を容れた嚢胞様の腫瘤を子宮筋層内に形成することがあり、画像診断上重要な病変の一つである。